Dotting Studio GENIEでは、石膏でつくった丸型の石にアクリル絵の具を使ってドットで装飾をしています。
今回はマンダラストーンに欠かせない材料である「石膏」についてちょっと掘り下げてみようとおもいます。
「難しそうだし、大変そう・・・」
「用意しておきたい材料がわからない・・・」
そんな印象をお持ちのあなたに、石膏を取り扱うコツを教えちゃいます!
アロマハイストーン(石膏オブジェ)などハンドメイドで作品を作ったりということもできるので、自分でつくってみたい!という方に是非参考にしてみてくださいね。
石膏とは?
石膏は混水することで、自由自在に成形できることができます。
石膏の歴史は古く、古代エジプトのピラミッドにも石の目地材として石膏が用いられているそうです。
古代ギリシャやローマでは、建築材料のほかに、彫塑や型取りなど造形材料にも利用されました。
石膏は昔から生活に便利な材料として身近なところで使われていましたが、現代ではその造型性能の高さや耐火性などから、産業や生活に欠かせないものとなっています。
石膏の特徴
具体的にどういった特徴があるのでしょう
・高度な機械がなくてもがなくても作業が可能
・短時間で成形ができる
・精密な型とりができる
・人体に無害で安全に扱うことができる
・値段が安く経済的
このような特徴から建築や土木、美術教材、歯科医療など幅広く身近なところで活躍している石膏。
ホームセンターやインターネットでも工作用、教材用など一般の方向けに販売され手軽に購入することができます。
石膏の種類
石膏には特級、A級などの種類がありますが、どういった違いがあるのでしょう?
特級、A級の違いは石膏の粉に対しての水の配分量のちがい(混水量の違い)になります。
例えば特級の混水量が65%に対してA級が70%といった感じです。
水の量が少なければ石膏自体の密度が高くなり表層が緻密になります。
混水量の違いによって
・乾燥時間
・気孔の目詰まり
・型から素地離れ
・強度
といった若干の違いが生まれてきます。
混水量が多いとデメリットになるんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、強度が低いということは切削がしやすいというメリットがあり用途にあわせて混水量を変えていくことで適した材料となります。
強度高く、膨張率アップ
◆混水量が高いメリット
切削性が容易、膨張率ダウン
石膏を扱うときの注意点
石膏の粉末はとても細かいです。
万が一目に入った場合は大量の流水でよく洗い流し、眼科に行きましょう。
呼吸器官への侵入を防ぐために、粉塵マスクなどをあらかじめ用意しておきましょう。
また、触手によってアレルギーを起こす可能性もあるのでゴム手袋などを使用して直接皮膚に触れることがないように取り扱いをするとよいです。
小さいお子様がいる家庭では、子供の手の届かないところで必ず保管してください。
また湿気があると使用できなくなりますので、保存は密閉し早めに使用するとよいでしょう。
石膏の使い方
どのような手順で石膏を扱うのかというのをご紹介したいとおもいます。
石膏を準備
石膏を購入するときには、説明書などが付随していますのでそれを見ながらやっていくとスムーズです。
流し込みをする型に見合った分量の石膏粉を用意します。
水を準備
必要な水を容器にいれます。
水の温度は20度くらいのヌルめの水です。
容器をつかって攪拌をしていくので、石膏が硬化したあと残った石膏が簡単に除去できる柔らかい素材の容器がオススメです。
あらかじめ用意しておいた必要な石膏粉の分量を素早く水にいれていきます。
オススメはPP(ポリプロピレン)製の塗料用使い捨てカップ。
容量は作りたい量にあわせてサイズを選んでみてください。
500mlあれば十分だとおもいます。
モールドに流し込みをするときも口付きだと石膏を注ぎやすく周りを汚すことも防げるのでオススメです。
余った石膏はカップに残したままで、硬化したあと、カップの外側からベコベコと押すと簡単に石膏が剥がれるので、捨てやすい特徴もあります。
攪拌
粉を入れて1分~2分ほど放置したあと、気泡が入らないように攪拌します。
攪拌から型の流し込みまでの時間は石膏の種類によって変わってきますが、説明書に記載があるので目安を把握しておくとよいでしょう。
一般的な攪拌機(泡立て器)などは、気泡が入りやすいので、石膏を攪拌するときはこのようなシリコン製のゴムベラがオススメです。
こちらは製菓用ですが、柄とへら部分が一体成型でつなぎ目が無いため、汚れが溜まりにくく洗いやすいので衛生的で末永くご使用できます。
型に流し込む
攪拌してとろみがでてきたら、素早く型に流し込みます。
石膏は発熱しながら硬化していきます。
使用環境によっては高温になる場合があり、火傷の恐れがありますので注意しましょう。
シリコンモールドはほんとにたくさん!いろんな形があるので、作りたいものを探すのもワクワクしますよね。
脱型
石膏の硬化発熱が下がったところを目安に型から抜いていきます。
だいたい1時間ほどで型から取り外しが可能ですが、脱型しても3時間くらいは乾燥していない状態ですのでしばらくは脱型後もそのまま乾燥させておきます。
まとめ
石膏の性質・注意点・作り方・用意しておきたいものをご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか。
「ちょっと難しそう・・・」
「どうやってやったらいいかわからない・・・」
「なにを揃えたらいいの?」
といった不安がある方も、「これならできそう!」とおもいませんか?
石膏は単純にモールド(型)に石膏を流し込んで固めるだけなので、簡単です!
初心者でも、クオリティの高い作品を短時間で完成させることができますので、是非チャレンジしてみてくださいね。